教育訓練給付金と教育訓練支援給付金の違い
教育訓練給付金と教育訓練支援給付金の違いを、2026年7月30日時点の支給率・上限、対象者、指定講座、受講開始前手続き、支援給付の期限に分けて解説します。
この記事でわかること
- 教育訓練給付金は、指定講座の教育訓練経費を支援し、一般20%、特定一般最大50%、専門実践最大80%です。
- 教育訓練支援給付金は受講料の給付ではなく、一定要件を満たす失業中の専門実践教育訓練受講者に支給する生活支援です。
- 教育訓練支援給付金は、2027年3月31日以前に訓練を開始し、開始日に45歳未満であることなどの要件があります。
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結論:受講費用の給付と失業中の生活支援は別制度
教育訓練給付金は、一定の雇用保険要件を満たす方が厚生労働大臣指定の講座を受講・修了した場合に、本人が支払った教育訓練経費の一部を支給する制度です。一般、特定一般、専門実践の3区分があります。
教育訓練支援給付金は受講料の給付ではありません。初めて専門実践教育訓練を受講する失業中の方のうち、受講開始日に45歳未満であることなど一定要件を満たす場合に、訓練受講中の生活を支援します。
2026年7月30日時点では、教育訓練支援給付金は2027年3月31日以前に対象訓練を開始した方が対象です。支給額は雇用保険の基本手当日額に相当する額の60%で、2か月に1回の認定日に失業認定を受ける必要があります。
ここで確認するポイント
- 教育訓練給付金:本人が負担した指定講座の教育訓練経費を支援
- 教育訓練支援給付金:一定の失業中の専門実践教育訓練受講者の生活を支援
- 支援給付の主な時限要件:2027年3月31日以前に訓練開始
- 手続き先:住居所を管轄するハローワーク
雇用保険・離職・年齢・受講開始日で対象を分ける
教育訓練給付金は在職者だけの制度ではありません。離職者も、原則として離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、必要な被保険者期間を満たす場合は対象になり得ます。妊娠、出産、育児、疾病、負傷などでは適用対象期間を延長できる場合があります。
一般教育訓練と特定一般教育訓練は、支給要件期間が原則3年以上、初回受給は1年以上です。専門実践教育訓練は原則3年以上、初回受給は2年以上が基準です。
教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練の教育訓練給付金の受給資格に加え、初回受講、失業状態、受講開始時45歳未満、通信制・夜間制を除く対象訓練などの要件を個別に確認します。
| 確認項目 | 教育訓練給付金 | 教育訓練支援給付金 |
|---|---|---|
| 雇用保険 | 被保険者期間と離職後の期間を確認 | 専門実践教育訓練給付の受給資格が前提 |
| 講座 | 厚生労働大臣の指定講座 | 専門実践教育訓練のうち所定の訓練 |
| 在職・離職 | 在職者または一定の離職者 | 失業している日の認定が必要 |
| 年齢・開始日 | 講座区分ごとの要件を確認 | 開始日に45歳未満、2027年3月31日以前に開始 |
一般・特定一般・専門実践・支援給付の違い
教育訓練給付金の3区分は、対象講座の水準と支給割合が違います。学校名や資格名だけではなく、教育訓練講座検索システムで講座名、実施方法、指定番号、指定区分を確認してください。
特定一般と専門実践では、資格取得・就職や賃金上昇などを満たした場合に追加給付があります。追加給付を含む割合を、受講開始時に必ず受け取れる金額として資金計画へ入れないようにします。
教育訓練支援給付金は4番目の受講料給付区分ではありません。専門実践教育訓練を受ける一定の失業者に対する生活支援として、受講料の教育訓練給付金とは別に判定します。
| 制度 | 支給内容 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | 教育訓練経費の20%、上限10万円 | 指定講座、被保険者期間、修了後の申請 |
| 特定一般教育訓練給付金 | 40%・上限20万円、追加要件達成時50%・上限25万円 | 受講前手続き、資格取得・就職等 |
| 専門実践教育訓練給付金 | 50%・年間上限40万円、追加要件により70%・年間56万円、最大80%・年間64万円 | 受講前手続き、6か月ごとの申請、資格・就職・賃金上昇 |
| 教育訓練支援給付金 | 基本手当日額に相当する額の60%を訓練受講中に支給 | 失業認定、初回専門実践、45歳未満、開始期限 |
一般教育訓練給付金
教育訓練経費の20%が支給され、上限は10万円です。20%相当額が4,000円を超えない場合は支給されません。
支給申請は、受講修了日の翌日から起算して原則1か月以内に行います。
特定一般教育訓練給付金
教育訓練経費の40%、上限20万円が基本です。2024年10月1日以降に受講を開始し、資格取得と就職等の追加要件を満たした場合は50%、上限25万円まで追加支給されます。
訓練前キャリアコンサルティングや受給資格確認など、受講開始前に必要な手続きを確認します。
専門実践教育訓練給付金
受講中は教育訓練経費の50%、年間上限40万円が6か月ごとに支給されます。資格取得・就職等で70%、年間上限56万円、さらに賃金が受講前より5%以上上昇した場合は80%、年間上限64万円まで追加支給されます。
受講開始前の受給資格確認と、受講開始後6か月ごとの支給申請が必要です。
教育訓練支援給付金
初めて専門実践教育訓練を受講する失業中の方のうち、受講開始日に45歳未満であることなど一定要件を満たす場合の生活支援です。
2027年3月31日以前に訓練を開始する時限要件があり、2か月に1回の認定日に失業認定を受けます。基本手当が支給される期間は支援給付金が重ねて支給されません。
対象になる講座と受講費用
対象になるのは、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練講座です。同じ資格名や学校名でも、講座・実施方法・指定番号が違えば対象外になる場合があります。
対象費用は原則として受講者本人が教育訓練施設へ支払った入学料・受講料等です。検定料、交通費、パソコン代などは対象に含まれない場合があります。
受講申込や支払いの前に、指定講座検索システムと教育訓練施設の案内を照合し、支給対象となる費用の内訳を確認します。
ここで確認するポイント
- 講座の指定番号と受講開始日を確認する
- 一般・特定一般・専門実践の区分を確認する
- 入学料・受講料と対象外費用を分ける
- 本人が支払ったことを証明する領収書を保管する
支給額を計算するときの注意点
支給割合は、対象となる教育訓練経費へ掛けます。交通費、検定試験の受験料、必須ではない補助教材、パソコン等の器材、クレジット手数料などは、一般教育訓練給付金の教育訓練経費に含まれません。
特定一般と専門実践の追加給付は、資格取得、就職、賃金上昇など所定の要件を後から満たした場合の差額支給です。最大割合を当初から確定給付として扱わないでください。
教育訓練支援給付金は受講料へ割合を掛ける制度ではありません。失業認定を前提に、基本手当日額に相当する額の60%を基礎として支給額が決まります。
| 区分 | 単純計算 | 上限等を反映した見込み |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 50万円×20%=10万円 | 10万円 |
| 特定一般・基本給付 | 50万円×40%=20万円 | 20万円 |
| 特定一般・追加後 | 50万円×50%=25万円 | 要件達成時25万円 |
| 専門実践・基本給付 | 50万円×50%=25万円 | 年間上限40万円以内 |
| 専門実践・最大割合 | 50万円×80%=40万円 | 資格・就職・賃金上昇等の要件達成時 |
利用を検討できる3つの想定ケース
教育訓練給付金と教育訓練支援給付金の違いは、制度名よりも自社の計画を具体化すると選びやすくなります。以下は申請可否を断定する事例ではなく、公式資料を読む前に事実関係を整理するための想定ケースです。
各ケースでは、実施目的、対象者、予定経費、開始日、成果指標を一枚にまとめます。自社の計画と異なる部分があれば、その点を公式窓口へ質問してください。
ケース1: 働きながら資格講座を受ける
在職中でも雇用保険の加入要件と指定講座の条件を満たせば、教育訓練給付金の対象となる可能性があります。
講座区分と受講開始前手続きの有無を確認します。
ケース2: 離職後に専門実践教育訓練を受ける
教育訓練給付金に加えて教育訓練支援給付金を検討できる場合があります。
離職日、年齢、受講開始日、収入、失業認定等の条件をハローワークで確認します。
ケース3: 過去に教育訓練給付を受けたことがある
過去の受給時期と、その後の雇用保険加入期間によって再度の利用可否が変わります。
自己判断せず、過去の受給履歴を含めて支給要件照会を行います。
受講前・受講中・修了後の手続き
最初に教育訓練講座検索システムで指定講座と区分を確認し、ハローワークで支給要件照会を行います。講座指定と本人の受給資格は別々に確認してください。
専門実践教育訓練や特定一般教育訓練では、訓練前キャリアコンサルティング、ジョブ・カード、受給資格確認などの事前手続きがあります。厚生労働省の案内では、専門実践の受給資格確認書類は原則として受講開始日の2週間前までに提出します。
一般教育訓練は修了日の翌日から原則1か月以内、専門実践は受講開始日から6か月ごとの期間終了後1か月以内と修了後1か月以内に申請します。教育訓練支援給付金は2か月に1回の認定手続きを続けます。
| 時期 | 行うこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 受講申込前 | 指定講座・区分、本人の受給資格を確認 | 講座検索とハローワーク照会は別確認 |
| 受講開始前 | 必要なキャリアコンサルティング、ジョブ・カード、受給資格確認 | 専門実践等は期限より前に手続き |
| 受講中 | 出席・修了要件、領収書、6か月ごとの申請を管理 | 専門実践は支給単位期間ごとに申請 |
| 修了後 | 修了証明・領収書等をそろえて支給申請 | 原則として修了日の翌日から1か月以内 |
| 支援給付 | 2か月に1回の認定日に失業認定 | 就職・受講状況の変化を申告 |
手続きに必要な書類
本人確認、雇用保険、指定講座、受講・修了、支払いを確認する書類をそろえます。必要書類と様式は講座区分や申請時期で異なります。
領収書や教育訓練修了証明書の氏名、講座名、金額、日付が申請内容と一致しているか確認します。
受講開始前の確認書類
本人確認書類、雇用保険情報、ジョブ・カード等、案内された資料を用意します。
事前手続きが必要な講座では期限前に提出します。
受講・修了を示す書類
教育訓練施設が発行する受講・修了証明を保管します。
出席や成績等の修了基準も確認します。
支払いを示す書類
受講者本人が支払った領収書等を保管します。
対象外費用が混在する場合は内訳を確認します。
支給対象外・支給停止になりやすいケース
講座名が似ていても、受講するコース、実施方法、指定番号が指定講座検索と一致しなければ対象外になる場合があります。指定講座を受けるだけでなく、所定の修了基準と支給申請期限も満たす必要があります。
本人以外が負担した費用、対象外費用、割引・還付後の実負担を正しく申告しない場合は、支給額が変わります。領収書は指定教育訓練実施者が発行したものを保管します。
教育訓練支援給付金は、基本手当が支給される期間には支給されません。就職、失業状態、受講状況などが変わった場合は認定日に申告し、ハローワークの判断を受けます。
見落としやすい注意点
- 指定講座・実施方法・指定番号が一致しない
- 受講開始前の必要手続きを期限までに完了していない
- 修了基準または支給申請期限を満たしていない
- 本人の実負担額と領収書・申請額が一致しない
- 支援給付の認定日に失業認定を受けていない
会社向け助成金・リスキリング支援との違い
教育訓練給付金は原則として受講者本人へ支給される制度です。企業が従業員の訓練費や訓練中の賃金助成を申請する人材開発支援助成金とは申請者と対象費用が異なります。
会社が費用を負担する研修では、個人の教育訓練給付金を使えるとは限りません。費用負担者と領収書の名義を確認してください。
個人の学び直し、会社の人材育成、離職中の生活支援を分け、目的に合う制度を選びます。
2026年の支給条件・指定講座を確認する方法
厚生労働省の教育訓練給付金ページで、一般、特定一般、専門実践の支給割合と上限を確認します。支給申請手続ページには、各区分と教育訓練支援給付金の最新パンフレット、チェックリスト、Q&Aがあります。
対象講座は教育訓練講座検索システムで確認します。学校の広告だけで判断せず、講座名、実施方法、指定番号、指定区分、受講開始日を照合してください。
教育訓練支援給付金は2027年3月31日以前の訓練開始が要件です。受講開始日が期限に近い場合や、離職・年齢・基本手当との関係が不明な場合は、受講申込前に住居所を管轄するハローワークへ確認します。
教育訓練給付のよくある質問
支給要件は、本人の雇用保険履歴、講座区分、受講開始日、修了・就職状況で変わります。個別の受給資格はハローワークの支給要件照会で確認してください。
在職中でも教育訓練給付金を使えますか?
在職中でも、雇用保険の支給要件期間と指定講座等の要件を満たせば対象になり得ます。
一般教育訓練の支給要件期間は原則3年以上、初回は1年以上です。本人の加入履歴はハローワークへ照会してください。
専門実践なら最初から80%支給されますか?
最初から80%が確定するわけではありません。受講中の基本給付は50%で、資格取得・就職等で70%、さらに賃金が5%以上上昇した場合に80%まで追加支給されます。
各段階の年間上限と申請期限も確認してください。
教育訓練支援給付金だけ申請できますか?
教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受ける資格があることを前提とした生活支援です。
初回受講、失業状態、45歳未満、訓練開始期限などを含めてハローワークで確認します。
受講申込前の最終チェック
指定講座、講座区分、受講開始日、雇用保険の加入履歴を確認します。
事前手続き、受講中の手続き、修了後の申請期限を一つの予定表へまとめます。
個別の受給資格と支給見込み額は、受講申込・支払いの前に住所地を管轄するハローワークで確認してください。
申請前チェックリスト
- 教育訓練講座検索システムで講座名・実施方法・指定番号・区分を確認した
- 雇用保険の支給要件期間と過去の受給履歴をハローワークへ照会した
- 一般・特定一般・専門実践の支給割合、上限、追加給付条件を分けた
- 専門実践等の受講開始前手続きと提出期限を確認した
- 修了後または6か月ごとの支給申請期限をカレンダーへ登録した
- 教育訓練支援給付金の失業・年齢・初回受講・開始期限を確認した
- 最大給付率を当初から確定給付として資金計画へ入れていない
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