研究開発・新製品開発に使える補助金【2026年】開発段階別の選び方
2026年に中小企業が研究開発・試作・新製品開発へ使える補助金を、単独開発、産学連携、ディープテック、自治体制度に分けて比較。受付状況、補助率・上限、対象経費、技術目標、知財、事業化計画の作り方を解説します。
この記事でわかること
- 自社単独で新製品・新サービスを開発し、機械装置やシステム導入を伴う場合は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠を最初に確認します。
- 大学・公設試等との共同研究を2年度または3年度で進める場合はGo-Tech、出資を伴うディープテックの実用化・量産化はNEDOのDTSU等が候補です。
- 2026年7月29日時点ではGo-Techの本年度公募は終了し追加採択もありません。一方、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は9月30日受付開始、10月30日18時締切へ変更されています。
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研究開発・新製品開発の補助金は開発段階で選ぶ
研究開発に使える支援は、補助上限の大きさではなく、現在の開発段階と実施体制から選びます。顧客課題を確かめる前の事前検証、技術課題を解く研究開発、試作品の性能評価、量産設備の導入、販売準備では、対象となる制度と経費が異なります。
自社単独で顧客へ提供する新製品・新サービスを開発し、機械装置・システム構築費を計上するなら、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠が中心です。大学・公設試等と共同体を組み、複数年度で研究開発から事業化まで進めるならGo-Techを比較します。
技術確立から量産化まで多額の資金を要するディープテック・スタートアップは、NEDOのDTSUやGX支援を確認します。開発規模が小さい、国の制度と時期が合わない、原材料や直接人件費を使いたい場合は、都道府県・市区町村・産業振興財団の新技術・新製品開発助成を所在地から探します。
| 計画 | 最初に見る制度 | 判断の分かれ目 |
|---|---|---|
| 単独で革新的な新製品・サービスを開発 | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 機械装置・システム構築が必須、同業他社での普及状況 |
| 大学・公設試と2~3年度の共同研究 | Go-Tech事業 | 共同体、ものづくり基盤技術・サービス高度化、e-Rad |
| 出資を伴うディープテックの実用化・量産化 | NEDO DTSU・GX事業 | 技術開発要素、VC等との連携、フェーズ |
| 小規模な試作・検査・新技術開発 | 自治体・産業振興財団の研究開発助成 | 所在地、対象分野、自社開発、年度内完了 |
| 黒字企業が継続的に試験研究費を負担 | 中小企業技術基盤強化税制 | 税額控除対象となる試験研究費と法人税額 |
2026年7月29日時点の公募状況
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募は、2026年7月17日にスケジュールが変更されました。申請受付は9月30日、応募締切は10月30日18時です。公募開始時に案内された8月31日受付開始、9月30日締切ではないため、古い記事や初版の資料を使わないでください。
2026年度Go-Techは2月16日から4月17日17時まで公募され、6月26日に採択結果が公表されました。284件の申請に対して122件が採択され、本年度の追加採択は予定されていません。次年度を検討する企業は、共同体、研究項目、e-Rad登録を公募開始前から準備します。
NEDOのディープテック・スタートアップ支援事業第10回とGX事業第7回は、2026年9月3日10時から9月8日正午までが今回の提案受付期間です。公募自体は通年で行い、年4回程度の提案受付を予定していますが、各回の受付期間は短いため、出資・技術・事業化資料を先に整えます。
| 制度 | 2026年7月29日時点 | 次に行うこと |
|---|---|---|
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 9月30日受付開始、10月30日18時締切 | GビズID、設備見積、賃上げ・付加価値計画を準備 |
| Go-Tech事業 | 2026年度公募・採択終了、追加採択なし | 次年度に向け共同体とe-Rad登録を準備 |
| NEDO DTSU・GX事業 | 9月3日10時~9月8日正午に提案受付 | 応募フェーズと出資・事業会社連携を確認 |
| 福岡県 省エネ新製品開発支援 | 7月6日~8月21日17時 | 県内事業所、自社試作、上市計画を確認 |
| その他の自治体制度 | 地域ごとに公募・終了時期が異なる | 本社・開発拠点の両方で公式情報を検索 |
開発段階を5つに分けると制度を選びやすい
制度名を検索する前に、計画を「課題探索」「技術検証」「試作・実証」「量産準備」「販売・事業化」の5段階へ分けます。同じ新製品開発でも、まだ顧客ニーズを確認していない計画と、性能試験を終えて量産設備を導入する計画では、審査で求められる証拠が異なります。
技術検証では、解決すべき技術課題と測定方法が必要です。試作・実証では、試作品の仕様、比較対象、試験条件、合格基準を定めます。量産準備では、必要能力、歩留まり、原価、品質保証、納期を示し、販売・事業化では、顧客、価格、販売数量、販路、規制対応を説明します。
| 段階 | 確認すること | 主な証拠 |
|---|---|---|
| 課題探索 | 誰の何を解決するか | 顧客ヒアリング、既存製品比較、課題一覧 |
| 技術検証 | 技術的に成立するか | 予備試験、計算、論文、特許、公設試相談記録 |
| 試作・実証 | 目標性能を再現できるか | 仕様書、試験計画、測定データ、不具合記録 |
| 量産準備 | 品質・原価・供給能力を満たすか | 工程図、能力計算、見積、品質保証計画 |
| 販売・事業化 | 顧客が対価を払うか | LOI、テスト販売、受注見込み、収支計画 |
革新的新製品・サービス枠は設備導入だけでは申請できない
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠は、顧客へ新たな価値を提供する新製品・新サービスの開発を支援します。既存製品の生産工程を改善するだけの計画や、機械装置・システムを導入するだけの計画は対象外です。
同業の中小企業で既に相当程度普及している製品・サービスも、革新的な開発には該当しません。新規性を自社にとって初めてという説明だけで終わらせず、顧客価値、競合との差、技術的な実現方法を示します。
補助対象経費には、機械装置・システム構築費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費などがあります。機械装置・システム構築費は必須であり、研究人件費を中心にした計画には向きません。
補助率と上限は従業員数で変わる
革新的新製品・サービス枠の補助率は、中小企業者が2分の1で、地域別最低賃金引上げ特例の対象は3分の2です。小規模企業・小規模事業者と再生事業者は3分の2です。
基本上限は従業員1~5人が750万円、6~20人が1,000万円、21~50人が1,500万円、51人以上が2,500万円です。賃上げ特例の適用時は、それぞれ850万円、1,250万円、2,500万円、3,500万円へ上がります。補助下限は100万円です。
新事業進出枠とは開発目的が異なる
革新的新製品・サービス枠は新しい顧客価値を生む開発が中心です。既存事業と異なる新市場・高付加価値事業へ進出する計画は新事業進出枠、輸出に向けて国内体制を強化する計画はグローバル枠も比較します。
Go-Techは大学・公設試等との共同研究が前提
Go-Tech事業は、中小企業者等が大学・公設試等と連携し、ものづくり基盤技術やサービスの高度化に向けた研究開発と事業化へ取り組む制度です。中小企業単独の設備購入制度ではなく、中小企業者等を中心とした共同体を構成する必要があります。
2026年度は2年度または3年度の計画が対象です。中小企業者等の補助率は3分の2以内、大学・公設試等は定額で、中小企業者等が受け取る補助金額は共同体全体の補助金総額の3分の2以上である必要があります。
通常枠の上限は単年度4,500万円、2年間合計7,500万円、3年間合計9,750万円です。大型研究開発枠は単年度1億円、2年間合計2億円、3年間合計3億円です。上限まで受給できるという意味ではなく、研究項目、必要経費、審査、交付決定により補助額が決まります。
2026年度は大型研究開発枠へ改編された
従来の出資獲得枠は、2026年度から大型研究開発枠へ改編されました。古い解説にある出資獲得枠をそのまま2026年度の制度名として使わず、当年度の公募要領を確認します。
申請はe-Radだけで受け付ける
Go-Techの申請はe-Rad上でのみ受け付けられます。郵送、持参、FAX、電子メールでは提出できません。研究機関と共同体を組んだ後に登録を始めると間に合わない場合があるため、機関登録と研究者情報を早めに確認します。
Go-Techの採択実績から競争性を確認する
2026年度Go-Techには、通常枠271件、大型研究開発枠13件の合計284件が申請されました。採択は通常枠117件、大型研究開発枠5件の合計122件です。単純計算の採択割合は全体で約43%ですが、年度や枠、審査内容で変わり、次年度の採択を保証する数値ではありません。
審査では研究開発の技術面だけでなく、事業化の可能性、顧客ニーズ、経済効果、研究体制、政策との整合も問われます。大学の研究テーマを企業が支援するだけでも、企業が設備を買うだけでもなく、企業が事業化を主導する研究計画として組み立てます。
| 枠 | 申請 | 採択 | 単純計算の割合 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 271件 | 117件 | 約43.2% |
| 大型研究開発枠 | 13件 | 5件 | 約38.5% |
| 合計 | 284件 | 122件 | 約43.0% |
| 採択外(合計の単純差) | 284件 | 162件 | 約57.0% |
NEDO DTSUはディープテックの実用化から量産化を支援する
NEDOのDTSUは、技術確立と事業化・社会実装に長期間と大規模資金を要するディープテック・スタートアップを対象とします。AI、ロボティクス、素材、医療機器、バイオ、航空宇宙、クリーンテック等が例示されていますが、単なるアプリのコーディングや既製品を利用しただけの計画は対象外です。
実用化研究開発前期のSTSフェーズは3億円以内または5億円以内、後期のPCAフェーズは5億円以内または10億円以内、量産化実証のDMPフェーズは25億円以内です。NEDO負担率は原則3分の2以内ですが、DMPの条件により2分の1以内となる場合があります。
応募時にVC等、CVC、事業会社からの出資や連携が関係し、顧客ニーズの蓋然性や事業会社との関係も評価されます。一般的な中小企業の新商品開発へ上限額だけを理由に当てはめず、技術開発要素、資金調達、事業化フェーズから判断します。
| フェーズ | 主な段階 | 補助上限 |
|---|---|---|
| STS | 実用化研究開発の前期 | 3億円または5億円以内 |
| PCA | 試作・初期生産技術を含む実用化後期 | 5億円または10億円以内 |
| DMP | 量産技術の確立・量産化実証 | 25億円以内 |
| 事業全体 | フェーズ移行を含む全期間 | 1件あたり30億円以内 |
自治体の新製品開発助成は所在地と開発分野で探す
自治体や産業振興財団の制度には、事前検証、原材料、試作、検査、外注、直接人件費、知財取得など、国の設備投資型制度では扱いにくい経費を対象とするものがあります。本社所在地だけでなく、研究開発を実施する事業所や工場の所在地でも検索します。
2026年7月29日時点で、福岡県の省エネ新製品開発支援補助金は3次募集を行っています。7月6日から8月21日17時まで、補助率2分の1以内、補助額500万円以内で、材料・消耗品、外注、人件費、機械装置などが対象候補です。
同制度は県内に主たる開発場所を持ち、自社で試作開発することを求めています。企画だけを自社で行い、製品化の開発行為を外部へ委託する計画は対象外です。地域制度は金額だけでなく、自社開発割合、対象分野、事前相談、完了期限を確認します。
終了済みの自治体制度も次年度準備に使う
滋賀県の2026年度中小企業新技術開発プロジェクト補助金は公募終了済みですが、事前検証のキックオフステージと、実用化・試作のチャレンジステージを分けています。前年度の採択テーマと対象経費は計画整理に使えますが、次年度公募の実施や条件を保証するものではありません。
所在地、目的、対象経費の3方向で検索する
「都道府県名 新製品開発 補助金」「市区町村名 試作 助成」「産業振興財団 研究開発 公募」のように検索します。研究開発という語がなくても、技術開発、製品化、実証、産学連携、販路一体型の名称で募集される場合があります。
対象経費は制度名ではなく研究項目へ対応させる
原材料費、設備費、人件費、外注費、大学への共同研究費、検査費、知財費は、すべての制度で同じように対象になるわけではありません。誰が、どの研究項目で、何の成果物を作るために支出するかを予算表へ記載します。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では機械装置・システム構築費が必須です。Go-Techは複数年度の共同研究を前提に人件費や設備備品等を組み立て、NEDOはフェーズと公募要領で経費区分を確認します。自治体制度には直接人件費を認めるものと認めないものがあります。
| 経費 | 確認すること | 記録する証拠 |
|---|---|---|
| 原材料・消耗品 | 試作で消費する量と成果物 | 使用記録、払出記録、写真 |
| 機械装置・工具 | 研究専用か、量産・通常業務と兼用か | 仕様、配置図、稼働記録 |
| 直接人件費 | 対象者と研究従事時間の算定方法 | 作業日報、給与・健保等級資料 |
| 外注・委託 | 自社の中核開発を丸投げしていないか | 仕様書、成果物、検収記録 |
| 検査・分析 | 目標性能の判定に必要か | 試験条件、結果報告書 |
| 知財関連 | 対象となる出願・導入範囲 | 契約、出願書類、費用内訳 |
技術目標は数値と試験方法をセットにする
「高性能な製品を開発する」「使いやすさを向上する」だけでは、研究成果を判定できません。処理速度、精度、強度、耐久性、消費電力、歩留まり、作業時間、エラー率など、顧客価値へつながる指標を定めます。
目標値には、現状値、競合製品、顧客要求、規格・法令のどれを根拠にしたかを付けます。試験設備、試験体数、環境条件、測定者、合否基準も決め、成功だけでなく失敗条件と再試験の扱いを計画します。
研究項目ごとに仮説と終了条件を置く
研究項目を作業名だけで区切らず、解決する技術課題、検証する仮説、実施方法、成果物、終了条件へ分けます。年度をまたぐ場合は、前年度の結果が次年度の設計へどう反映されるかを示します。
競合との差を同じ条件で測定する
自社試作品と競合製品で測定条件が異なる比較は根拠になりません。同じ試験条件、同じ単位、同じ母数で比較し、第三者試験が必要かを公設試や認証機関へ相談します。
市場性は顧客の反応と販売条件で示す
研究開発補助金でも、技術的に成功するだけでなく事業化できるかが重要です。市場規模の引用だけでは、自社製品を購入する顧客がいる証拠になりません。顧客ヒアリング、試作品評価、共同開発意向、LOI、テスト販売、見積依頼などを記録します。
顧客ごとに、現状の代替手段、困りごと、導入条件、購入価格、必要数量、評価期間、意思決定者を整理します。売上計画は市場規模へ一律のシェアを掛けるのではなく、営業件数、成約率、単価、生産能力から積み上げます。
技術課題と顧客課題を別々に書く
技術課題は性能を実現できない理由、顧客課題は現行手段で困っている理由です。両者を混ぜず、技術目標を達成したときに顧客の費用、時間、品質、安全性がどう改善するかを結び付けます。
上市後の規制・認証も工程へ入れる
医療機器、食品、電気製品、建材、通信機器などは、研究成功後に認証・届出・規格適合が必要な場合があります。担当機関、試験費用、所要期間を事業化ロードマップへ入れます。
共同研究では役割・知財・データ管理を先に決める
大学や公設試と組む場合は、企業、研究機関、事業管理機関、外注先の役割を研究項目単位で決めます。肩書や得意分野だけでなく、担当者、投入時間、設備、成果物、報告責任を記載します。
共同研究契約では、背景知財、研究成果、発明者、出願費用、実施権、第三者への利用許諾、論文・学会発表、秘密情報、研究データの保存を確認します。補助金の申請後に協議を始めると、予算と事業化計画が変わることがあります。
外注先へ中核研究を丸投げしない
試験、加工、設計の一部を外注できる制度でも、自社が技術課題を管理せず、企画から製品化まで外注する計画は対象外になりやすいです。自社に残る技術、判断、データ、知財を明確にします。
公設試は申請直前ではなく検証設計から相談する
試験設備が空いていない、希望条件を測れない、標準試験と異なるという事態を避けるため、測定方法と予約時期を早めに確認します。相談記録は技術目標の妥当性を説明する材料にもなります。
補助金以外に研究開発税制も確認する
中小企業技術基盤強化税制は、対象となる試験研究費へ税額控除率を掛け、法人税額から控除する制度です。中小企業庁の案内では控除率は12%から17%、控除上限は原則として法人税額の25%です。
これは補助金のように公募へ採択されて入金される制度ではありません。法人税額、対象試験研究費、企業規模、他の税額控除との関係で効果が変わります。赤字で法人税額がない場合の即時の資金支援とはならないため、税理士と適用関係を確認します。
大学や国の研究機関、他企業との共同・委託研究は、オープンイノベーション型の対象となる場合があります。補助金の対象経費、圧縮記帳、税額控除の計算を同じ支出へ重ねて扱えるとは限らないため、採択後ではなく予算作成時に整理します。
申請前に資金繰りと着手時期を確認する
補助金は、採択や交付決定を受ければ直ちに上限額が入金される仕組みではありません。対象期間内に発注、納品、検収、支払を行い、実績報告と検査を経て補助額が確定する制度が多いため、開発費を先に支払う資金が必要です。
交付決定前の契約・発注・支払は対象外となる場合があります。一方で、見積取得、顧客ヒアリング、研究機関との相談、技術調査、社内計画は公募前に進められます。何が事前着手に当たるかを公募要領と事務局へ確認します。
| 区分 | 確認内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 補助対象経費 | 交付決定後に支出する対象費用 | 上限・補助率だけで受給額を固定しない |
| 自己負担 | 対象経費から補助金を除いた額 | 補助率が2/3なら残りが常に1/3とは限らない |
| 対象外経費 | 消費税、通常経費、対象外設備等 | 全額を自社で負担 |
| 立替資金 | 入金までの支払資金 | 融資枠・支払条件を先に確認 |
| 運転・保守費 | 補助期間後の人件費、保守、認証等 | 事業化収支へ含める |
申請準備は技術・市場・予算を同時に進める
研究開発計画は、技術担当だけが仕様書を作り、最後に経理が金額を合わせる進め方では整合しません。技術目標、顧客要求、研究項目、実施体制、経費、事業化計画を同じ版で管理します。
GビズIDやe-Rad、共同研究契約、見積、加点計画には時間がかかります。締切日から逆算し、提出の2週間前を社内確定日として、公式資料の更新確認と電子申請のテスト時間を残します。
| 時期 | 主な作業 | 完成させる資料 |
|---|---|---|
| 公募前 | 顧客課題、技術課題、共同先、制度候補を整理 | 開発構想、予備試験、相談記録 |
| 公募開始直後 | 最新要領、対象者、経費、審査を確認 | 要件照合表、研究項目、体制図 |
| 締切1か月前 | 見積、収支、知財、販売計画を統合 | 申請書初稿、予算、工程表 |
| 締切2週間前 | 社内・共同体レビュー | 提出版、添付書類、確認記録 |
| 締切前 | 電子申請と表示崩れを確認 | 受付結果、提出ファイル一式 |
研究開発補助金で失敗しやすい点
研究開発の価値が高くても、制度目的と申請計画が一致しなければ対象にはなりません。特に、古い年度の制度名を使う、設備購入を開発と呼ぶ、技術目標を測定できない、顧客の裏付けがない、共同体の役割が曖昧という失敗を防ぎます。
旧ものづくり補助金の日程を使う
ものづくり補助金は2026年5月で公募を終了し、新事業進出補助金と統合されました。現在は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイトで、枠、日程、要領を確認します。
研究開発と設備更新を混同する
既存製品を同じ方法で増産する設備や、既存工程を効率化するだけの設備は、革新的新製品・サービス枠の対象ではありません。新しい顧客価値と開発内容を説明します。
目標を高性能・低コストだけで表す
目標値、単位、測定条件、比較対象、合否基準がなければ達成判定ができません。顧客要求と試験方法から数値を定めます。
市場規模だけで売上を予測する
大きな市場に参入するという説明だけでなく、購入候補、価格、導入条件、販売件数、生産能力を積み上げます。
知財と発表条件を採択後に決める
大学の論文発表と企業の特許出願が衝突することがあります。共同研究開始前に、秘密保持、発表前確認、出願、実施権を合意します。
上限額を入金予定額として資金計画を作る
補助対象外経費、補助率、減額、支払時期を分け、補助金がなくても必要な研究を継続できる最低資金を確認します。
研究開発・新製品開発補助金のよくある質問
2026年7月29日時点の公式情報を基に、制度選びで迷いやすい点を整理します。個別の対象可否は、必ず申請する公募回の要領と公式窓口で確認してください。
大学と組まないと研究開発補助金へ申請できませんか
Go-Techは大学・公設試等との共同体が必要です。一方、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の革新的新製品・サービス枠や、自治体の単独研究型は、自社単独の開発も候補です。
人件費は対象になりますか
制度により異なります。Go-Tech、NEDO、自治体の一部では直接人件費が対象候補ですが、革新的新製品・サービス枠の対象経費一覧には人件費が含まれていません。研究従事時間の記録方法も確認します。
ソフトウェアやAIの開発も対象ですか
新しい顧客価値や技術開発要素があり、制度目的と経費要件を満たせば対象候補です。既製AIサービスの導入や一般的なコーディングだけでは、研究開発として認められない制度があります。
試作品を販売してもよいですか
補助事業で取得・製作した財産や試作品の販売、処分、収益の扱いは制度ごとに制限があります。テスト販売を計画する場合は、公募要領と事務局へ事前確認します。
複数の研究開発補助金へ同時に申請できますか
申請自体を一律に禁止しない制度もありますが、同じ研究内容・同じ経費への重複支援は認められません。類似計画の申告、経費・設備・作業時間の区分管理が必要です。
2026年度Go-Techへ今から申請できますか
2026年度公募は4月17日で終了し、6月26日に採択結果が公表されています。本年度の追加採択は予定されていません。次年度公募の実施を前提にせず、公式発表を待ちながら共同体とe-Rad登録を準備します。
申請前チェックリスト
制度名や補助上限を決める前に、開発段階、技術目標、顧客、体制、経費、着手時期を一枚へまとめます。要確認項目には、確認する公式資料と回答期限も記載します。
手続きを進めるポイント
- 開発計画を課題探索、技術検証、試作、量産準備、販売に分けた
- 2026年度の公式サイトで受付中・終了・次回未定を確認した
- 単独開発、産学連携、ディープテックのどれに当たるか整理した
- 顧客課題と技術課題を別々に説明できる
- 技術目標を数値、単位、測定条件、合否基準で定めた
- 競合製品と同じ条件で比較した
- 顧客ヒアリング、LOI、試作品評価等の市場根拠を用意した
- 研究項目ごとに担当者、期間、成果物、経費を対応させた
- 大学・公設試との役割、知財、発表条件を合意した
- 外注先へ中核的な開発を丸投げしていない
- GビズIDまたはe-Radの登録と権限を確認した
- 交付決定前に契約・発注しないよう関係者へ共有した
- 補助対象外費用と入金までの立替資金を用意した
- 同じ経費を他制度へ重複申請していない
- 提出前に公式要領の改訂履歴を再確認した
申請前チェックリスト
- 開発段階と実施体制から制度を選んだ
- 2026年の受付状況を公式ページで確認した
- 技術目標と試験方法を数値で定めた
- 顧客・事業化・知財の根拠を用意した
- 対象経費、着手時期、立替資金を分けた
次に確認するページ
公式情報・出典
制度内容や日程は改定される場合があります。申請前に最新版をご確認ください。
