販路開拓に使える補助金【2026年】広告・展示会・ECの対象経費を比較
販路開拓に使える2026年の補助金を解説。小規模事業者持続化補助金第20回の広報費・ウェブサイト関連費、展示会、EC、海外販路について、補助上限、締切、対象外費用、KPIを整理します。
この記事でわかること
- 販路開拓の補助金は、広告を出したいという希望だけで選ばず、売る相手、販売経路、申請者の規模、所在地から候補を分けます。
- 小規模事業者持続化補助金第20回は2026年11月5日受付開始、12月15日17時締切です。広報費とウェブサイト関連費は、それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円で、単独では申請できません。
- 展示会や海外販路には自治体独自制度もあります。開催日、出展申込日、契約日、支払日を分け、交付決定前の発注・支払が認められるかを制度ごとに確認します。
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補助金・助成金の候補を、診断と検索から確認できます
地域や目的を選び、対象になりそうな制度の公式情報を確認してください。
結論:販路開拓の手段と申請者規模で制度を選ぶ
販路開拓に使える補助金は、チラシ、インターネット広告、SNS広告、ECサイト、展示会、海外商談など、実施する手段によって経費区分が変わります。同じ制作会社へまとめて発注しても、広告配信、ウェブ制作、写真撮影、出展装飾は一つの経費として扱われるとは限りません。
最初に、自社が小規模事業者か中小企業か、国内の新規顧客か海外市場か、広告だけか展示会と組み合わせるかを決めます。小規模事業者持続化補助金、自治体の展示会助成、特定製品向け市場開拓助成、海外展開支援は、対象者と事業目的が異なります。
2026年7月29日時点で受付中・受付前・終了済みの制度が混在しています。前年記事の上限額だけで契約せず、申請する回次の公募要領と公式ページで、受付状況、対象期間、交付決定前着手の扱いを確認してください。
| やりたいこと | 主な候補 | 最初に確認する点 |
|---|---|---|
| チラシ・広告・SNS | 小規模事業者持続化補助金、自治体助成 | 広報費上限、配信・配布期間、広告対象 |
| ホームページ・EC | 持続化補助金、自治体の販路開拓・DX支援 | ウェブ費上限、単独申請、月額料・手数料 |
| 国内展示会 | 持続化補助金、自治体の展示会出展助成 | 開催地、出展目的、即売会の扱い |
| 海外展示会・輸出 | 自治体の海外出展支援、国のグローバル枠、JETRO | 対象国、輸入規制、通訳・輸送・商談後対応 |
| 商品開発と市場投入 | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 新規性、設備投資、海外展開体制 |
2026年の公募状況と締切を確認する
小規模事業者持続化補助金第20回は、2026年5月27日に公募要領が公開され、7月21日に第8版へ改訂されました。申請受付は11月5日から12月15日17時までです。商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書の受付締切は12月4日で、補助金の申請締切より早く設定されています。
東京都の市場開拓助成事業と千葉県の海外展示会出展支援は2026年度の受付を終了しています。一方、熊本市の展示会等出展支援は9月11日までの先着順で、予算額に達すると早期終了します。制度名が検索できても、現在申し込めるとは限りません。
| 制度 | 補助上限・率 | 受付状況 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 持続化補助金 第20回 | 50万円、特例で最大250万円・原則3分の2 | 11月5日から12月15日17時 | 小規模事業者の販路開拓 |
| 東京都 市場開拓助成 | 300万円・2分の1 | 2026年度受付終了 | 指定製品の展示会出展と販売促進 |
| 熊本市 展示会等出展支援 | 20万円・2分の1 | 9月11日まで先着順 | 県外・オンライン展示会 |
| 千葉県 海外展示会出展支援 | 200万円・小規模企業者は3分の2以内 | 2026年度受付終了 | 国外展示会による新市場開拓 |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | 申請枠・従業員規模で異なる | 8月31日から9月30日 | 新商品・新市場・グローバル展開 |
小規模事業者持続化補助金第20回の基本条件
小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画に基づく販路開拓等と、それに併せて行う業務効率化を支援する制度です。一般型通常枠の補助上限は50万円、補助率は3分の2です。
インボイス特例は50万円、賃金引上げ特例は150万円、両方を使う場合は200万円が上乗せされるため、補助上限は最大250万円です。賃金引上げ特例を使う赤字事業者は補助率が4分の3となります。特例には追加要件があるため、上限だけで資金計画を作らないでください。
商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下が小規模事業者の基準です。申請時点で開業していない創業予定者、医師、医療法人、一般社団法人等は通常枠の対象にならないと公募要領に示されています。
申請締切より前に商工会・商工会議所へ相談する
第20回は事業支援計画書の発行受付が2026年12月4日、電子申請が12月15日17時までです。様式4の締切後は発行依頼を受け付けないため、12月に入ってから計画作成を始めると間に合わないおそれがあります。
GビズIDプライムの取得、決算書・確定申告書の準備、見積の分解、経営計画の作成を先に進め、地域の商工会・商工会議所へ余裕を持って相談します。
採択と交付決定を同じ日と考えない
採択後も、詳細な見積等を提出して交付決定を受ける工程があります。公式要領では、見積が速やかに提出された場合でも採択発表から交付決定まで概ね1〜2か月かかる場合があるとされています。
広告配信、制作、出展費の請求・支払を交付決定前に進めると対象外になる場合があります。実施したい月から逆算して申請回を選びます。
広報費は30万円が上限で広告対象を特定する
第20回から、広報費は補助金交付申請額の上限が30万円です。パンフレット、ポスター、チラシ、新聞・雑誌広告、看板、インターネット広告、バナー広告、SNS広告、プレスリリース配信等が候補です。
広報費だけの申請はできません。機械装置等費、展示会等出展費、新商品開発費、借料、委託・外注費等、別の対象経費と一緒に申請する必要があります。単なる会社案内、求人広告、名刺、金券、未配布のチラシ等は対象外です。
広告には、商品・サービス名、訴求内容、事業者名、配信対象、期間、成果確認方法を明記します。会社の知名度向上だけではなく、どの商品を誰に販売し、どの申込み・商談につなげるかを示します。
インターネット広告・SNS広告は広報費に分ける
第20回の公募要領では、インターネット広告・SNS広告は広報費の対象例です。広告クリエイティブ制作、広告掲載、SNS運用代行を同じ請求書にする場合も、作業内容、媒体、配信期間、単価を分けます。
補助事業期間外の広告掲載は対象外です。配信開始日だけでなく終了日、請求締め日、支払日を確認し、管理画面の配信実績や掲載画面を保存します。
写真・動画は掲載先で経費区分が変わる
商品・サービスの宣伝広告として使う画像・動画は広報費の候補ですが、自社ホームページやECサイトに掲載する写真・動画はウェブサイト関連費へ計上します。一本の動画を広告と自社サイトの両方で使う場合は、事前に事務局へ区分を確認します。
ウェブサイト・ECは30万円上限で単独申請できない
ウェブサイト関連費も、補助金交付申請額の上限は30万円です。商品販売用サイトの制作・更新、ECサイト、システム開発、顧客管理、特定業務用ソフトウェア、効果や作業内容が明確なSEO対策等が候補です。
ウェブサイト関連費だけの申請はできません。広報費と同様に、別の対象経費と組み合わせます。既存ソフトウェアの更新料、補助期間内に公開・運用されなかったサイト、家庭・一般事務用ソフト、販売すること自体を目的とするソフトウェア開発等は対象外です。
ウェブサイトやシステムを税抜50万円以上で作成・更新すると、処分制限財産に該当し、通常は取得日から5年間、譲渡・廃棄・目的外利用等が制限される場合があります。
EC初期費用と運営費を分ける
ECモールの初期登録、ページ制作、商品画像、決済連携、在庫連携、月額利用料、販売手数料、配送費、商品仕入れを見積で分けます。補助対象期間分へ按分できる利用料があっても、販売手数料や在庫仕入れまで対象になるとは限りません。
東京都の市場開拓助成事業ではEC出店初期登録料やサイト制作・改修費が販売促進費の例ですが、販売促進費のみの申請はできず、展示会等参加費が必須です。同じEC費でも制度によって位置付けが異なります。
ホームページ制作と広告配信を別明細にする
ランディングページ制作はウェブサイト関連費、検索広告・SNS広告の媒体費は広報費として整理します。制作会社の一式見積では、30万円ずつの上限や対象外費用を判定できません。
要件定義、デザイン、コーディング、フォーム、写真、動画、サーバー、保守、広告初期設定、媒体費、運用代行を分け、補助期間内に完成・公開・支払まで終えられる工程にします。
展示会は出展料・装飾・運搬・旅費を分解する
持続化補助金の展示会等出展費は、国内外の展示会・商談会やオンライン商談会への参加費、運搬費、通訳・翻訳等が候補です。旅費は別の経費区分です。レンタカー代、ガソリン代、駐車場代等は展示会等出展費の運搬費に含まれません。
出展申込は交付決定前でもよいとされる一方、出展料の請求書発行日や支払日が交付決定前のものは対象外です。自治体制度では事前着手届を認める例もあるため、国制度の扱いを他制度へ流用しないでください。
販売のみを目的とし、販路開拓につながらない即売会は対象外になりやすいです。商談予約、名刺獲得、見積提出、サンプル評価、受注までの追客手順を計画に入れます。
展示会の見積を六つに分ける
出展小間料、小間装飾、展示物輸送、電気・通信等の付帯費、通訳・翻訳、交通・宿泊を分けます。パンフレットや動画は広報費、出展用機器の購入は機械装置等費となる場合があります。
開催日、申込日、請求日、支払日、設営日、撤去日を一つの工程表にすると、対象期間外の費用を見つけやすくなります。
展示しただけで終わらないKPIを置く
来場者数ではなく、有効名刺数、商談予約数、見積提出数、サンプル評価数、受注数、受注粗利を追います。展示会後48時間以内の連絡担当と、30日・90日後の追跡方法を決めます。
自治体の展示会助成は所在地と開催地で探す
自治体の販路開拓助成は、本店または主たる事業所の所在地、展示会の開催地、対象商品の条件で絞り込みます。全国一律の制度ではないため、所在地の都道府県、市区町村、産業振興機関を順に確認します。
熊本市の2026年度制度は、市内に本社または主たる事業所を持つ中小企業者等が、熊本県外またはオンラインで開催される展示会へ出展する取組を対象としています。補助上限20万円、補助率2分の1以内で、申込は9月11日までの先着順です。
対象経費には出展料、小間装飾、宿泊・交通、パネル・パンフレット、輸送、PR用写真・動画、翻訳が含まれます。即売できる展示会は対象外で、同じ制度の交付は1事業者につき2年に1回です。
| 確認項目 | よくある条件 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 申請者の所在地 | 本社、主たる事業所、事業所のいずれか | 登記、開業届、納税証明 |
| 展示会の場所 | 県外、国外、オンライン等 | 主催者資料、開催概要 |
| 展示会の性格 | BtoB商談、見本市、即売会除外等 | 来場者属性、販売可否 |
| 申込時期 | 先着順、開催日の2週間前まで等 | 募集要項、予算残額 |
| 重複利用 | 同一経費への国・自治体補助の重複不可 | 経費台帳、請求書 |
東京都の市場開拓助成は対象商品が限定される
東京都中小企業振興公社の市場開拓助成事業は、都や公社による一定の評価・認定・支援を受けた商品、または成長産業分野に属する商品を対象とする制度です。都内中小企業ならどの商品でも申請できるわけではありません。
2026年度の助成限度額は300万円、助成率は2分の1以内、対象期間は2026年9月1日から2027年11月30日までです。出展小間料、資材、輸送、海外展示会の通訳に加え、EC初期登録、サイト制作・改修、印刷、動画、広告が対象経費の例です。
展示会等参加費の申請が必須で、販売促進費のみの申請はできません。2026年度の受付は終了しているため、次回募集を待つ場合も対象商品の条件と事前準備を先に確認します。
海外展示会は国内展示会より前準備が多い
海外展示会では、出展料と装飾費だけでなく、輸送、関税、ATAカルネ、保険、通訳、翻訳、現地規制、英文契約、決済、商談後のサンプル送付まで確認します。補助対象経費と、自社負担になる輸入者登録・認証・在庫費用を分けます。
千葉県の2026年度海外展示会出展支援は、補助上限200万円、下限20万円、補助率は2分の1以内で、小規模企業者は3分の2以内です。交付決定前の申込、発注、支払等は対象外で、受付は6月12日に終了しました。
福島県中小企業販路拡大支援事業補助金の第2回は2026年7月1日から2026年8月21日までです。海外展示会と国内展示会、海外市場調査では上限・補助率が異なるため、申請区分を確認します。
対象国で販売できるかを広告より先に確認する
食品、化粧品、医療機器、電気製品等は、成分、表示、認証、電圧、輸入者、知的財産の確認が必要です。展示会で反応があっても輸出できなければ販路になりません。
対象国、顧客、現地価格、輸送費、関税、販売チャネル、代理店条件を一枚にまとめ、展示会の前にJETRO等へ相談します。
外国語の証拠書類は日本語説明を用意する
持続化補助金では、海外展示会の出展費について外国語の証拠書類を実績報告で提出する場合、日本語で内容を要約・説明する書類も求められます。請求者、通貨、換算日、支払者、対象サービスを記録します。
海外販路は補助金の前にJETRO支援も比較する
海外展開では、設備や出展費の補助金だけが選択肢ではありません。JETROの新規輸出1万者支援プログラムでは、貿易相談、セミナー、商談機会、海外展開支援策への案内等を受けられます。
初めて輸出する事業者は、補助金申請より先に、輸出可否、対象国、市場価格、物流、決済、英文契約を整理すると、不要な広告・展示会費を減らせます。支援プログラム自体が現金給付とは限らないため、補助金額として資金計画へ入れないでください。
JETROの2026年版ガイドブックには、持続化補助金、共同・協業型、グローバル枠等も整理されています。各制度の公式公募要領へ戻り、申請時点の条件を確認します。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金との違い
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、単発の広告配信費を支援する制度ではなく、革新的な製品・サービス、新市場への進出、海外展開に必要な設備・体制構築等を支援する制度です。
第1回は2026年8月31日から9月30日まで申請を受け付け、革新的な新製品・新サービス、新事業進出、グローバルの枠があります。商品開発設備、試作、海外向け改良、生産体制、販売体制を含む投資なら候補ですが、既存商品の広告だけなら持続化補助金や自治体制度を先に比較します。
補助下限、投資額、付加価値、賃上げ、海外展開体制等の要件があるため、広告費の補助上限だけを比較しないでください。
販路開拓の対象経費を見積段階で分ける
対象経費かどうかは、請求書の名目だけでは決まりません。何を作り、どこへ掲載し、誰が使い、いつ完了し、どの成果へつながるかを説明できる明細にします。
制作会社へ『販促一式』で見積を依頼すると、広報費とウェブサイト関連費の30万円上限、補助期間外の運用費、対象外の月額料・仕入れを判定できません。申請前に経費区分ごとの見積へ直します。
| 費用 | 主な経費区分候補 | 対象外・要確認になりやすい点 |
|---|---|---|
| チラシ・カタログ | 広報費 | 会社案内だけ、未配布分、対象期間外配布 |
| 検索広告・SNS広告 | 広報費 | 期間外配信、求人広告、媒体実績なし |
| LP・自社サイト | ウェブサイト関連費 | 未公開、既存更新料、期間外利用料 |
| EC構築・初期登録 | ウェブサイト関連費、自治体の販売促進費 | 販売手数料、月額料、在庫仕入れ |
| 出展料・小間装飾 | 展示会等出展費 | 即売だけ、対象期間外、交付前支払 |
| 交通・宿泊 | 旅費 | 社内規程超過、日当、対象外同行者 |
| 商品試作・改良 | 新商品開発費等 | 販売用在庫、通常生産、既存品の単純増産 |
売る相手と新しい販路を一文で定義する
『販路を広げたい』だけでは、広告や展示会の必要性を説明できません。現在の顧客、獲得したい顧客、その顧客が抱える課題、購入決定者、商圏、購入方法を具体化します。
既存顧客への通常営業や、毎年同じ内容で行う広告は、新たな販路開拓との関係が弱く見えます。新規顧客層、新しい地域、新しい業界、新しい販売経路、新商品のいずれを開拓するかを決めます。
BtoBは商談から受注までを追う
BtoBでは、広告表示回数より、対象企業からの資料請求、商談化率、見積提出率、受注率、受注粗利を使います。展示会の名刺枚数は、決裁者・利用部門・情報収集者に分けます。
BtoCとECは購入前後の数字を追う
BtoCでは、来店予約、クーポン利用、購入数、平均客単価、リピート率を確認します。ECでは、セッション、商品閲覧、カート投入、購入率、CPA、粗利、返品率を追い、広告費だけでなく物流・決済費を含めて採算を判断します。
KPIは媒体の数字から売上までつなげる
広告のクリック数、展示会の来場者数、サイトのアクセス数だけでは、事業効果を説明しにくくなります。媒体接触から問い合わせ、商談、見積、購入、粗利までの転換率を置きます。
申請前の実績がない場合も、業界平均をそのまま使わず、テスト広告、既存顧客アンケート、展示会の過去実績、営業担当の商談履歴から仮説を作ります。補助事業中に毎月検証できる指標へ絞ります。
| 販路 | 入口 | 中間 | 最終成果 |
|---|---|---|---|
| Web広告 | 表示、クリック、CPA | 問い合わせ、予約 | 購入、粗利、再購入 |
| 展示会 | 来場、名刺 | 商談化率、見積提出 | 受注、受注粗利 |
| EC | 流入、商品閲覧 | カート投入、購入率 | 売上、粗利、返品率 |
| 海外商談 | 商談、サンプル依頼 | 規制確認、条件交渉 | 輸出契約、継続発注 |
補助金額は経費区分ごとの上限から計算する
補助率3分の2、補助上限50万円の制度でも、すべての経費に3分の2を掛けた金額が交付されるわけではありません。広報費30万円、ウェブサイト関連費30万円という補助金交付申請額の上限を先に適用し、全体の補助上限と比較します。
例えば、対象経費として広告45万円、ECサイト60万円、展示会30万円を計上しても、広報費とウェブサイト関連費はそれぞれ補助金交付申請額30万円までです。さらに通常枠全体の補助上限50万円があるため、特例を使わなければ交付申請額は最大50万円です。
実際の交付額は、対象経費の認定、消費税の扱い、見積、実績報告、減額等で変わります。自己負担と入金までの立替資金を用意します。
申請から入金までの工程を販促日程へ重ねる
販路開拓は、季節商戦、展示会、商品発売、契約更新等の日付が動かしにくい取組です。補助金の申請、採択、見積提出、交付決定、制作、配信、支払、実績報告を同じ工程表へ入れます。
第20回は申請締切が2026年12月15日、採択発表は2027年3月頃の予定です。そこから交付決定まで時間がかかるため、2026年末の広告や2027年初頭の展示会には間に合いません。
| 時期 | 実施内容 | 止めること |
|---|---|---|
| 申請2〜3か月前 | 顧客・販路・KPI、見積、GビズID | 契約・発注・支払 |
| 申請前 | 商工会等への相談、様式4、電子申請 | 根拠のない一式見積 |
| 採択後 | 詳細見積、交付申請 | 採択だけを根拠に発注 |
| 交付決定後 | 制作、広告、出展、支払、証拠保存 | 計画外の変更 |
| 事業終了後 | 実績報告、確定検査、請求 | 未配布物・未公開サイトを残す |
販路別の想定ケースで計画を組み立てる
次のケースは制度の採択事例ではなく、経費と成果指標を整理するための想定例です。自社の公募回、所在地、対象経費へ置き換えてください。
ケース1:地域の食品メーカーがBtoB展示会へ出展
新規の業務用卸先を開拓するため、出展料、小間装飾、試食用備品、商品カタログ、輸送を分けます。即売売上ではなく、対象バイヤー商談30件、サンプル依頼12件、見積8件、継続受注3件をKPIにします。
食品表示、賞味期限、ロット、卸価格、配送エリアを事前に用意し、展示会後のサンプル発送と見積担当を決めます。
ケース2:店舗がECとSNS広告で商圏外へ販売
ECサイト制作、商品撮影、SNS広告、梱包設計を分けます。EC制作はウェブサイト関連費、SNS広告は広報費として区分し、それぞれ30万円上限と単独申請不可を確認します。
広告クリックではなく、新規購入者数、CPA、平均客単価、粗利、60日以内の再購入率を追います。在庫仕入れ、モール販売手数料、恒常的な月額費を補助対象として見込まない資金計画にします。
ケース3:製造業が海外展示会で代理店を探す
対象国の規制と販売可能性を先に調べ、展示会出展、輸送、通訳、英語資料、サンプル、商談後の認証試験を分けます。JETRO相談と自治体の海外展示会助成を比較します。
名刺数ではなく、代理店候補、技術評価、見積、契約条件、初回発注を追います。外国語請求書の日本語説明と為替換算資料も保存します。
不採択・対象外になりやすい落とし穴
販路開拓の補助金は、広告やサイトが存在するだけでは足りません。経営課題、顧客、販売方法、経費、成果がつながっていないと、必要性と効果を説明できません。
見落としやすい注意点
- 広報費またはウェブサイト関連費だけで申請する
- 会社案内、求人広告、既存顧客への通常営業だけを計画する
- 制作・広告・EC運営を一式見積にして経費区分を分けない
- 補助期間外に広告を配信し、チラシを配布し、サイトを公開する
- 交付決定前に契約・発注・支払を進める
- 展示会を即売売上だけで評価し、商談後の追客を決めない
- ECの在庫仕入れ、販売手数料、恒常的な運営費を対象と見込む
- 海外展示会の前に輸入規制・表示・認証・物流を確認しない
- 同じ請求書を国と自治体の補助金へ重複計上する
- 補助金入金までの自己負担と立替資金を用意しない
よくある質問
最終判断は申請する公募回の公募要領、FAQ、事務局回答を優先します。以下は2026年7月29日時点の公式情報を基にした整理です。
Web広告の配信費は対象ですか
持続化補助金第20回では、インターネット広告、バナー広告、SNS広告は広報費の対象例です。ただし広報費の補助金交付申請額は30万円が上限で、広報費のみの申請はできません。
ホームページ制作だけで申請できますか
持続化補助金第20回では、ウェブサイト関連費のみの申請はできません。補助金交付申請額も30万円が上限です。自治体制度にはサイト制作だけを認める別制度もあるため、申請制度を区別します。
広告用動画とサイト掲載動画は同じ経費ですか
広告媒体で使う動画は広報費、自社サイトやECへ掲載する動画はウェブサイト関連費として扱うルールが示されています。両方で使う場合は、発注前に経費区分を事務局へ確認します。
展示会の旅費も対象ですか
持続化補助金では、販路開拓のための交通費・宿泊費は旅費の区分があります。出展料、装飾、運搬、通訳等とは分け、旅費規程、経路、出張報告を用意します。
交付決定前に展示会へ申し込めますか
持続化補助金第20回は出展申込自体を交付決定前に行えますが、請求書発行日や支払日が交付決定前の出展料は対象外です。別制度では事前着手届が必要な場合もあるため、公募要領を確認します。
既存顧客向けの広告も対象ですか
既存顧客への広告が一律対象外という意味ではありませんが、新たな販路開拓との関係を説明する必要があります。新商品、利用頻度、客単価、休眠顧客、新しい販売経路等の変化を具体化します。
補助金は広告を出す前に入金されますか
一般に補助金は後払いです。交付決定後に事業を実施・支払い、実績報告、確定検査、額確定、請求を経て入金されます。広告費・出展費を先に立て替える資金が必要です。
申請前チェックリスト
次の項目を一つでも説明できない場合は、契約・発注より先に公募要領と見積へ戻ります。受付状況と公募要領の版数は申請直前にも確認してください。
手続きを進めるポイント
- 自社が小規模事業者・中小企業のどちらかを確認した
- 獲得したい顧客、地域、業界、販売経路を一文で定義した
- 広告、ウェブ、展示会、旅費、商品開発を見積で分けた
- 広報費30万円とウェブサイト関連費30万円の上限を反映した
- 広告・ウェブだけの単独申請になっていない
- 開催日、掲載日、配布日、公開日が補助期間内に収まる
- 交付決定前の契約・発注・請求・支払の扱いを確認した
- BtoB、BtoC、EC、海外販路に合うKPIを決めた
- 補助対象外の在庫、手数料、通常運営費を自己資金へ分けた
- 補助金入金までの立替資金と不採択時の代替案を用意した
申請前チェックリスト
- 販路、対象顧客、申請者規模、所在地から制度を選んだ
- 第20回の12月4日と12月15日17時の締切を確認した
- 広報費・ウェブサイト関連費の30万円上限を反映した
- 展示会の出展料、装飾、輸送、旅費、広告を分けた
- 交付決定前の契約・発注・支払を止めた
- 広告・商談・購入・粗利までのKPIを決めた
次に確認するページ
公式情報・出典
制度内容や日程は改定される場合があります。申請前に最新版をご確認ください。
